私たちの食生活で、身近な果物りんご。健康維持に役立つ栄養成分が多く含まれていて、「1日1個のりんごは医者いらず」という言葉もあります。りんごはカットして生で食べるのが定番ですが、実は、「りんごは加熱調理すると、さらに健康効果が高まる」という話があります。本当?

私はそのことを雑誌で読み、ホットりんごを試してみました。健康効果はすぐにはわかりませんが、その美味しさにハマってしまい、今は毎日のようにホットりんごを食べています。

この記事では、栄養面から見た生りんごとホットりんごを比較してみます。
この記事を読むと、りんごの効果的な食べ方がわかります。

ホットりんごvs生りんご

答えは、どちらもいい。生、加熱それぞれ効果的な栄養成分を摂取できるので、どちらも体にいい、と言えます。ただ、加熱によってのみ高まる栄養成分があります。それはペクチン。ペクチンの成分量が、加熱前と後を比べると6~9倍も増える、というのですから見逃せません。

ホットりんごのメリット

上述の通り、ペクチンが増えることです。

ペクチンとは

ペクチンとは、水に溶ける食物繊維の1つです。別名「天然の整腸剤」とも言われ、腸活を助けてくれます。りんごに含まれるペクチンは、他の果物のペクチンより腸内の悪玉菌を制御する働きが強く、大腸がんの抑制や、善玉コレステロールを増やす働きがあります。

ペクチン加熱効果

りんごを100℃以上で加熱ることで、ペクチン成分が生のりんごより6~9倍にもなるということが、最近わかってきました。

その他、ホットりんごのメリット

カリウムが増える

カリウムは、余計に摂取されたナトリウム(塩分)の排出をうながすことでむくみ対策に有効な栄養素です。加熱によりカリウム増えることで、むくみ抑制効果がアップします。

ビタミンEが増える

「若返りのビタミン」とも言われているビタミンE。体の細胞を酸化(老化)させる原因となる活性酸素を抑えてくれます。加熱によりビタミンEが増えれば、アンチエイジング効果がさらに期待できます。

生りんごのメリット

生りんごには、抗酸化力ダントツの「プロシアニジン」が多く含まれていることです。

プロシアニジンとは

プロシアニジンは、りんごポリフェノールの主成分と言えます。りんごに含まれる成分で近年注目されているのが、抗酸化物質の代表格「ポリフェノール」。りんごには様々なポリフェノールが含まれていて、それらはまとめて「りんごポリフェノール」と呼ばれます。りんごポリフェノールの中でもその6割を占めるのが、「プロシアニジン」です。

プロシアニジンの効果

このプロシアニジンは、特に高い抗酸化物質で、活性酸素の生成を抑え、シワやシミを予防してくれます。例えば、ポリフェノールといえば、緑茶の「カテキン」や、赤ワインの「レスベラトロール」がよく知られていますが、「プロシアニジン」はこれらより更に抗酸化力に優れています。

そして、ここが大事。プロシアニジンは熱にあまり強くなくて、加熱すると減少してしまします。(電子レンジ500Wで1分間程度であれば、ほとんど減りません)。これが生で食べる大きなメリットです。

まとめ

ペクチンを摂るなら加熱、プロシアニジンを摂るなら生。あとはお好みで調理して、効率よく栄養素を摂りましょう。どちらも、皮にも果肉に多く含まれているので、できれば皮ごと食べるのがお勧めです。

おまけ

今回、りんごについて調べる中で、生のりんごは他の食べ物と一緒に食べてはいけない、という内容の記事を見つけました。理由は、生のりんごは消化器系を「リセット」する働きがあり、一緒に食べると食べた物が未消化にななってしまうから。記事によれば、生のりんごは単独で食べる、もし他の物と一緒に食べるなら加熱したりんごがよい、とのことです。https://osteopath.localinfo.jp/posts/10784751/

いろいろな情報があります。自分に合う調理方法で栄養を効率よく摂り、体調を整えましょう。